キミの溺愛は甘すぎる。




「大丈夫?
鈴華ちゃん、朝から高熱でうなされてたんだよ」

「朝、から…?」


パッと近くに置いてある時計を見れば、もう11時を過ぎていた。

つまりそれまで眠っていたことになる。



「まだ熱が高いから今日は寝とくんだよ。でも静音ちゃんも涼雅くんも今日は用事があるらしくて、私と拓哉が代わりに看病するからね!」

「看病…」


うまく理解できないでいると、パチッと拓哉さんと目が合って。

拓哉さんは優しく微笑んでくれた。


そして頭に手が置かれる。


「鈴華、いつからしんどかったの?」
「……っ」

「こんな高熱、いきなりでるなんて考えにくいからね。実は昨日からだるかった?」


拓哉さんには全てお見通しのようで、素直に頷けば優しい声で『鈴華のバカ』と怒られてしまった。

< 195 / 226 >

この作品をシェア

pagetop