キミの溺愛は甘すぎる。



「優翔は今日、休むって言ってたよ」
「……え」


まるで私の心を見透かすかのように、拓哉さんが優翔の話を始める。


「でもそれはダメだって言って俺が行かせたんだ。
ごめんね」


拓哉さんは何一つ悪くないため、ふるふる首を横に振る。

だって優翔が休んだらズル休みになってしまう。
もしかしたら風邪がうつってしまうかもしれない。


そうなれば、学校に行かせることは当たり前である。



「鈴華がとても心配なんだろうね、今日も授業が終わったらすぐ家に帰ってくると思うよ」


心配…それは、幼なじみとして?


きっとそうだろう。

幼なじみだからという理由で心配され、優しくされるのだ。

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