キミの溺愛は甘すぎる。
「そんな難しいこと考えてるの?鈴華は」
「だって、優翔は将来の…」
「父さんは良いってさ」
「……え」
「組のことは気にしなくて。だから無理強いはされてないし、実際に組長も父さんに無理強いしてなかったみたいだよ」
少しだけ安心感が湧く。
じゃあ優翔は世継ぎのために女の人と結婚することはない?
けれどもし、好きな人がいたら?
そうなれば話は別である。
「それにもし強制されたら、相手に鈴華を選ぶよ」
「……っ!?」
優翔が余裕たっぷりの笑みを浮かべ、額をくっつけてきた。
グッと近くなる距離に、先ほどのキスを思い出してしまう。
今、なんて…?
私を選ぶって言わなかった?
「何言ってんの…」
そんなこと言われたら、勘違いしそうになる。
優翔が私を…という淡い期待。