予言書を手に入れた悪役令嬢は役を降りることにしました。
肩こりだなんて、ミリアとそう年は変わらないだろうにマリアみたいなことを言う。

(マリアもよく肩こりが~、なんて嘆いていたわね)

それを聞いたミリアはマリアの誕生日に『肩たたき券10枚セット』を手作りしてあげたのだが、大喜びはしてくれたものの「お嬢様の手はまだ小さいですから、こんなカチカチの肩を叩いたりしたら痛くなってしまいますよ。もう少し大きくなるまでこれは取っておきますね」と言ったまま結局その前に儚くなってしまった。

「私のは母乳が溜まって張ってただけだから、すぐ張りすぎて痛くなるし。知ってる?母乳ってギュ~ッと絞ると結構な勢いでビヨ~って飛び出るのよ!」

言いながらドレスの上から自分の胸をガシリと掴んで絞ってみせる幽霊。
ミリアは昔を懐かしくも寂しく思い出しつつ、「へぇ」と適当な相づちを打ったが……。

(……ん、んん?)

何が溜まっていて何がビヨ~っですって?

「あ、あなた、子供がいたの!?」

きゅっと引き締まってお腹からは、その中に子供を宿していたことがあるなんて信じられない。

ミリアの叫びに、幽霊の女性は「ふふん」とメロンな胸を張りながら「まぁね。見えないでしょ?」とどや顔をした。

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