浅葱の花びら
顔色の悪さを心配され
今日は、休むようにと言われた


総司のいる自室の前に俺は座り込んだ



胸がシクシク痛んだ



土方の言うとおり
女中になった方が良いのか

そう考えると
両親に藤太郎として
言いなりになっていた時と何が違うのか



なぜ、土方は自分を認めてくれないのか















そうか、女だからか…










どんなに頑張っても藤太郎になれなかった
両親を不安にさせてばかり

どんなに頑張っても男にはなれない
土方に見限られてばかり



そうだ



俺が女だから







最初から、わかっていたことだ




胸の痛みが消えた






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