追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました
雨はその後、幾らもしない内に止んだ。
――カラン、カラン。
「いらっしゃいませ」
「いやぁ、やっと雨がやんだから出てきたよ。苺ミルクをお願いね」
「はい!」
雨上がりの店内は、多くのお客様で賑わいを見せた。
私は忙しく、ぞくぞくと来店するお客様の応対に追われた。
……あれ? そう言えばプリンスって、いつも雨降りにやって来るよね? 接客の傍らで、ふと、脳裏に過ぎった。
「アイリーンさん、ストロベリーパイの追加をお願いね」
「あ、はーい。ただいまお持ちします」
……ずっと、雨が苦手だった。
だけど、こんなに素敵な出会いが待っているのなら雨降りも悪くない。私は慌ただしく厨房に向かいながら、意識を新たにしていた。