追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました
やはり、苺の買い占め……!
「どうやってこの村の苺の味を知ったのかは分からないけれど、ここの村の苺の商品価値に目を付けたようなの。好条件を提示して、出来るだけ高ランクの苺を買おうと躍起になっているそうよ。マルゴーさんの農園は特に高ランクの苺栽培に注力しているから、自ずとその貴族との関係も密になっているみたい」
「それじゃ、地場産の料理を謳ったコイキ食堂さんや、マイベリー村銘菓のストロベリーチョコレートを製造販売する六華亭さんだって、困っているんじゃ……」
Aランクの苺に拘って営業しているお店は多い。
王都にマイベリー村の苺が多く流通する事は、喜ばしい事ではあるが、そのためにマイベリー村の苺産業が衰退してしまっては元も子もない。だけど、見方を変えれば、これも自由な商業活動のひとつと言えるのか……。
向かいのカーゴも同じ葛藤に悩んでいるのか、その表情は硬かった。
「それがね、コイキ食堂さんと六華亭さんもマルゴーさんの農園からAランクの苺を卸しているけれど、完全な納品停止を言い渡されたのはうちだけみたいなの。それだけは救いと言えるかしら。まぁ、これを良かったと言っていいのかは微妙だけれど、私としても、共倒れになってしまうのは本意じゃないから」
「やっぱり、直前になって無理を言って頼み込んだから、うちは真っ先に納品を切られてしまったんですね」