追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました
「え!? ルークも……!?」
しかも薄く開いた長窓の外には、何故か不自然に肩を揺らすルークの姿が見える。
……あの肩の揺らし方は、間違いない。あれは十中八九、笑いを堪えている!
困惑する私を余所に、バスローブ姿のカーゴは一歩、また一歩と私とエヴァンの元へと歩み寄る。
「この場でお前がまずすべきは、アイリーンへの謝罪だろうが!」
カーゴの叱責に、エヴァンはハッとしたように目を見張った。カーゴはそのままエヴァンの前に進み出ると、乱暴に襟首を掴み上げた。
「お前はそんな事も分からんのか!?」
「っ、わ、分かっている。でも、そんなふうに君が襟首を掴んでいたんじゃ謝罪も出来ない」
エヴァンはカーゴに凄まれて、引き攣った声を上げた。
「フンッ」
カーゴはエヴァンをひと睨みすると、放るようにして解放した。
「ア、アイリーン、すまなかった。信じてもらえないかもしれないが、本当はこんな野蛮な真似をするつもりなんてなかったんだ。だけど、ニコニコと店を切り盛りしてるお前の姿を見たら、頭が真っ白になってしまって……。本当に申し訳ありませんでした!」
エヴァンはふらつく足取りで私の前に来ると、頭が膝につきそうなくらい体を折って、深々と謝罪した。
「……信じるよエヴァン。あなたの謝罪を受け入れる。だからもう、頭を上げて」