追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました

「私は今回の一件に口を噤むわ。その代わり、あなたにお願いがあるの。今回あなたがこの村から買い上げた苺と同量を、来年以降も継続して同じ価格で買って欲しいわ」
 これは私の勘なのだが、なんとなくエヴァンには見どころがあるような気がした。特に商売人としてのエヴァンの目と、その販売手腕を信用してみたいと思った。
「一時の儲けだけ見れば、ブームにのっかって買い占める手段でいいかもしれない。だけど商売っていうのは信用を売る物だと思うの。長い目で物を見れば、あこぎな儲け主義は破綻する。それを踏まえて、マイベリー村の苺販売を長期的な目で考えて欲しい。一時のブームでは終わらない、長期の販売計画を示して欲しいの」
 シーラさんから聞かされたかつての隣村の二の舞にならないように、エヴァンなら継続した販路の確保が出来るのではないかと、そんな期待があった。
 するとエヴァンが、これまでとは一転して、凛と引き締まった表情で口を開く。
「そんなのは取引をするまでもない。俺がマイベリー村の苺販売をワンシーズンで終わりにするわけがない。毎年、同量の買い取りを約束するよ。なにより販路の方は、色々考えて、もう実行に移してる。父上に進言して、王都に各地の特産品を集めた物販店を建設中なんだ。そこでは各地から旬の特産を集めて売るんだ。具体的な企画はこれからだけど、俺としては、休日には名物の実演販売とかもやってみたいと思ってる」

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