追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました
私が尋ねた瞬間、何故かルークがブフォッと吹き出し、カーゴは苦虫を噛み潰したみたいな顔でルークを睨んだ。
「なに、着衣に少しトラブルがあってな」
どうやら風呂上りではないらしい。
「ふぅん、そっか。風邪、引かないようにね」
「あぁ」
カーゴは理由を明言しなかったが、私はそれ以上の追及はしなかった。
……まぁ、聞くまでもない。普通に考えれば出先で汚したか濡らしたかして、やむなくルークの持ってきたバスローブに着替えたといったところだろう。
「ブッ、ブハハッ! アイリーンよ、心配しなくとも別にカーゴは露出癖など持っちゃいねえぜ!」
その心配はこれっぽっちもしていなかったのだが、ルークがあまりにも自信満々に胸を張るので一応頷いて応えた。
「ルーク! アイリーンに余計な事を言うな!」
「うおっ!? なんだカーゴ、バスローブを運んでやった恩人を叩こうたぁいい根性じゃねーか!」
……それにしても二人とも、仲いいよなぁ。
私は男同士の友情を生温い目で見守りながら、閉店準備に取り掛かった。
それから数日後、店に新たなお客様がやって来た。
「エヴァンが言ってた通りだね。僕さ、ほんとう言うとアイリーンの方が可愛いって思ってたんだよ」
「……よく言うわよ二コラ。あなた、あれだけリリアーナに入れあげていたじゃない」
「ん? そうだった? 今となってはもう、お高く留まったリリアーナのどこがよかったのか、わかんないんだよね。それよりもこのストロベリーパイおかわりね!」