追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました

 リリアーナの元取り巻き、『桃色ワンダーランド』における攻略対象の一人で、ショタキャラの二コラは皿に残る最後の一切れを頬張りながら、ニッコリと笑った。
 その翌日も、新たなお客様がやって来た。
「エヴァンや二コラの言っていた通り、とても可愛らしいお店ですのね! アイリーンお姉様、私も将来は自分の店を持ちたいと思っていますの! 店舗運営のノウハウを学ばせてくださいませ!」
「……エミリー、私とあなたは元同級生。つまり私たちは同年で、私はあなたの『お姉様』じゃないわ」
「いいえ、『お姉様』というのは単に年齢だけの問題ではありませんの! 学生の身分をいち早く脱し、自分のお店を持って立派に成功させていらっしゃる! 人生の先輩という意味で、アイリーンお姉様で間違いありませんわ!」
 リリアーナの元取り巻きで、『桃色ワンダーランド』におけるヒロインの妹ポジション、エミリーはキラキラと目を輝かせて語る。
「そう言えば、あなたはリリアーナの事もお姉様と呼んでいたわね」
「やめてくださいませ! 彼女を一時でもお姉様と呼んでいたなど、人生の汚点ですわ! 当時の私はきっと、頭をおかしくしていたに違いありません。とにかく、これからは正真正銘アイリーンお姉様一筋ですわ!!」
 エミリーは私に向かって断言し、ストロベリーパイの最初の一口を頬張った。

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