追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました
「偶然の産物だが、あれはいい仕事だった。実際の光景を切り取った証拠を前にすれば、言い逃れの余地はないからな。ちなみに、リリアーナの悪事に加担した者の書面には、事実を証言すれば犯した罪の減軽を検討すると付け加えた」
「……それ、最強の脅しだろうが。教師たちやリリアーナの実家はもちろん、礼拝像を破壊した奴らも慌てふためいてマイベリー村にやって来るに決まってら」
……十台近くもある、馬車の正体が知れた。先のルークの言葉通り、あれは身に後ろ暗いところのある教師や同級生を乗せた馬車……!!
「馬車は、……八台、九台か。既に役者は揃っているようだな。行くか」
あらかじめ話が通っているようで、カーゴに続いて入館すればすぐに、宿の主の先導で【セント・ヴィンセント王立学園ご一同様貸し切り】とでかでかと札が掲げられた宴会場に案内された。
横開きの扉が宿の主の手で開かれる。
目にした瞬間、思わず足が止まった。宴会場には、既に該当者全員が揃っていたのだが、驚くべきはその席配置だった。
……え、なにこの前世日本の法廷を模したかのような席配置は――!?
「さぁ、アイリーン。君の席は俺の隣だ」
カーゴは怯む私の背を笑顔で押して、宴会場の前方、一段高いひな壇の上に設えられた椅子に着席させる。