追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました
朗々と響くカーゴの開廷宣言に、ざわつく宴会場は一瞬で水を打ったように静まり返った。
人定質問、起訴状朗読、被告事件に対する陳述と、カーゴが見事に取り仕切り、審議は粛々と進む。
リリアーナは朗々と読み上げられる自らの所業に号泣していた。それもそのはず、カーゴの進める審議には一切の容赦がなく、証拠固めまで完璧になされている。あまりの追及の鋭さに、横で聞いている私の身の毛もよだった。
更に、続く証人尋問では、生徒らの口からリリアーナ指示の詳細が続々と明かされていく。法廷にはずっと、リリアーナがしゃくりあげる音と荒い呼吸音が響いていた。
……あれ? 私はここで、ふと、リリアーナにいつものスポットライトが当たっていない事に気付く。
いつもならここで、ババンッ!っとライトが当たり、リリアーナにめいっぱい悲壮感を演出して、彼女を一躍悲劇のヒロインに仕立て上げているはずだった。
だけど今、リリアーナにはスポットライトはおろか、差し込む後光もなければ、周囲を舞う光のシャワーだってない。
……なんだろう? 単にマイベリー村ではヒロイン補正が効力を発揮しないだけ?
あるいは、ゲームが終わってしまったのか……? なんとなく、この可能性が高いような気がした。