追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました
「詭弁だ。たとえこれから親子の縁を切ろうとも、犯行時の親子関係は明白。既存の損害に対し、貴殿は弁済の義務を持つ」
「だな。これはセント・ヴィンセント王国法でも基本だな。ろくすっぽ法律学の授業を受けてなかった俺だって知ってるぜ?」
激昂して叫ぶコルトー子爵にカーゴは取り合わない。ルークもヒョイッと肩を竦めて付け加えた。
すると突然、悪鬼の如く顔を歪ませたコルトー子爵が傍聴席を飛び出して、被告人席のリリアーナに掴みかかった。
「……そもそもはお前だ、この疫病神が!! お前は死んだ母親にそっくりだ! やっとあの女が死に、清々したと思っていたのに!」
「っ!」
「おいおっさん! 止めろ!」
私が慌ててコルトー子爵を止めさせようと席を立つが、それよりも早くルークが駆けていって子爵の腕を取った。
しかし、動きこそ力で止められても、コルトー子爵の暴言は止まらない。
「お前はどこまで頭が悪いのだ! オークウッド伯爵家など、弱小貴族出身のあの小娘のどこが学園のプリンセスだ!? なにが異国情緒を感じさせる暗褐色の瞳だ! そんなのはオークウッド伯爵が、異国女でも孕ませて生ませた混血に違いないわ! 女とは、ほんに浅はかじゃ。まったく、醜い嫉妬に目を曇らせ――」