追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました
「うん。これから始まる修道院での生活と汚染土の入れ替え、大変だと思うけれど頑張って」
「ええ、精一杯やるつもりよ。……ねぇアイリーン、私が全てをやり切ったら、その時はあなたに会いに行ってもいいかしら」
「もちろんよ! 私もあなたに再開できる日を待っているわ」
リリアーナは眩しそうに目を細め、穏やかな笑みを浮かべた。それは初めて目にする、柔らかで優しい笑顔だった。
そうしてリリアーナは、最後に私とカーゴに向かって深々と頭を下げると、迎えの使者と共に修道院へと旅立っていった。
その背中を見送りながら、私は考えていた。たとえ『桃色ワンダーランド』のゲームが終わってしまっても、リリアーナは正真正銘のヒロインなのではないかと。そうしてこれから始まる舞台こそが、ヒロインとしての本当の見せ場になるだろう。
だってリリアーナは、スポットライトがなくとも、後光や光のシャワーといった演出がなくとも、その微笑みだけで十分に幸せを掴み取れるだけの魅力を持っているのだから。
「そんじゃ、俺は先に行ってここの会計を済ませとくぜ」
「すまないな」
ルークが宿の主と共に出て行けば、宴会場には私とカーゴの二人が残った。