追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました

「……大変なことを言っ ちゃったわ」
 カーゴの瞳を真正面から見つめることがはばかられ、床に目線を落としたままつぶやいた。発した声は、ひどくこわばっていた。
「なにが大変なんだ?」
 カーゴの声は、いつもと同じ。低く、耳に心地いいバリトンボイス……。
「前に言ったこと、覚えてる? あなたの一生、面倒見るだなんて言って、未来の皇帝陛下に対して不敬もいいところね」
 ……頭では、わかっていた。その高貴な身分を知ったからといって、私の知るカーゴが変わってしまったわけではない。
 むしろ、その身分に気後れし、勝手に垣根を作っているのは私だ。
「望むところだ」
「え?」
 カーゴが返した不可解なひと言につられるように顔を上げれば、輝くグリーンの双眸とぶつかった。
< 201 / 205 >

この作品をシェア

pagetop