追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました

『俺たちは多少狭いくらいは気にもしない。むしろ、急に同乗者を増やしてしまってすまない』
 私が滲ませた不安を、カーゴは一蹴した。
『ううん、そんなのはいいのよ。供の方も一緒に乗っていってちょうだい』
 ……まぁ、乗って乗れない事はないだろう! 私はそう結論付けて、同乗を快諾した。
『本音を言うとね、私も運賃を負担してもらえるのはありがたいの。それじゃ、馬車の納入日が決まったら報せるわね』
 こうして私とカーゴ、その供の人、三名のマイベリー村行きが決まった。
『ああ、供の者にも手荷物は少なめにするように言っておく』
『よろしくね』
 私は二名分の乗車賃収入で温かな懐と軽い足取りで談話室を後にした――。

 これが、三日前の談話室での一幕だ。
 談話室を出た後で、いくらなんでもあまりに出来過ぎた流れではないかと首を傾げた。だけど二人分の乗車賃という臨時収入を前に、私はあえて違和感に蓋をした。
 そうしていざ出発という段になって蓋を開けてみれば、カーゴの供はまさかのルーク。カーゴと並んで親し気にやって来るルークを見て、私は仰天した。
 二人とも同じクラスに学んでいたが、二人が親しくしているところなど一度も見た事がなかった。何故二人が学園内でわざと面識のない振りをしていたのかは知らないが、胡散臭いには違いなかった。
 こうなってくると、ここまでの出来過ぎた流れにも自ずと疑問が湧いてくる。
 ……うーん。私、カーゴにマイベリー村に向かうように仕向けられたりしてないわよね?

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