追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました

「ああ、そうしてくれ」
「それじゃあ、明日の作業分担はこれで決定! もちろん忙しい時は状況を見て、私もどんどん動いていくね。二人とも、明日はよろしくお願いします!」
「任せておけ」
 完成した分担表を示しながら、改めて二人に協力をお願いすれば、カーゴは微笑んでポンッと私の肩を叩いた。
 ドキリと胸が跳ねた。手はすぐに離れたけれど、カーゴが触れた部分には、どうしてかむず痒さが残った。
「よっしゃ、これで明日はバッチリだな! それよりアイリーン、厨房のあれ、試作品だろ? よかったら俺らが味見してやるぜ!?」
 ルークが悪戯っぽい笑みで、厨房の調理台に置かれた試作品を指し示す。
 全種類を作ったから、試作品は食べきれないほどの量があった。二人が食べてくれたら、私としてもありがたい。
「助かる! 今、お茶も淹れるから待っていて!」
 明日の開店に向けて、幸先は明るい。
 私は軽い足取りで厨房に向かった。


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