【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
「解熱剤今使ってるもんねぇ……。もう少ししたら効いてくるかなぁ」


「ナギちゃん熱あるの?」


「いやでも風邪じゃないから。移んないから」


「そういうことじゃなくて!寝てないと。面会どころじゃないじゃん!」


「そうよ。無理しないで安静にしてないと。みんなも早めに切り上げてあげてね。昨日オペしたばっかりなんだから」


颯爽と部屋を出て行く看護師さんをみんなの目が追ってすぐ。


「え!?オペ!?手術したのかよ!?」


全員の疑問をぶつけた男子の声が病室に響き渡る。


「えーっと?手術?した、かなぁ……?どうだっけ?」


なにその、苦しすぎるごまかし方?

たしかにこんなおおごとっぽい足の状態。手術後っぽいじゃん。



「いや、ほらちょきちょきって。ちくちくって。それだけだし……って、あー琉奈(るな)!泣くな!!」


いつの間にか一年生のマネ、琉奈っていうのかな。


その子がしくしくと泣き出していた。



「……ごめんなさい、私の……せいで……っ!」


「気にしないでって言ったじゃん。俺が勝手に飛び出したんだから」


あぁ、そうか。


琉奈ちゃんを助けて、ナギちゃんが轢かれたってことだったんだ。


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