クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国（パラダイス）～これってもしやシンデレラストーリー！？

アルバートさんは目を丸くしていて…
くるくると回転し、足を引いてお辞儀をしたら、アルバートさんは明るい笑みを見せてくれた。



「……今のは何なんだ？」

「僕の気持ちを歌と踊りで表したんです。」

「そうか……ありがとう。
不思議だな。
なんとなく、心が軽くなったような気がする。」

最高に嬉しい言葉だ。
私の歌や踊りで、ほんのわずかでもアルバートさんの心が癒されるなら…私はいつでも歌うよ！
それに、ほんのちょっと歌っただけだけだっていうのに、自分自身にエネルギーみたいなものがチャージされるのを感じた。
そっか、私……やっぱりそれだけ演劇が好きなんだね。



「アルバートさん…僕は、力もなければ記憶もなくしてますし、何の頼りにもならないかもしれませんが…
でも、アルバートさんのお力になりたいという気持ちだけは、誰にも負けないつもりです。」

「……ありがとう、カンナ。」

アルバートさんの深い青の瞳が、じっと私を見つめてて…
そのことを意識したら、なんだかめちゃめちゃ恥ずかしくなってしまった。



イケメンへの耐性が弱過ぎるよね…
私は俯き、熱くなった顔を隠すことしか出来なかった。