クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?
「観光ねぇ…ところで、アルバート様はどこの国の王族なんだ?」

「え……」

言っても大丈夫かな?
いや、個人情報はやっぱり大事だよ。



「それは、ご本人にお訊ね下さい。」

ジョナサンさんは、不服そうに舌を打つ。



「ファーリンドに戻ったら、どうするんだ?
引き続き、アルバートさんの世話をするのか?」

「え…?そ、それはまだ決めてないです…」

「おまえ、育ったのはオルリアンでも、一応、モルドの出身だろ?
でも、やっぱりモルド…っていうか、エドワード王への忠誠心みたいなものはあんまり感じないってことか?」

「え……」

そういえば、アルバートさんもネイサンさんに同じことを訊いてたね。
ってことは、モルドの人達は、自国にあまり愛情を持ってないってことなのかな?
そういえば、モルドの国はみんなモルガーナに攻め落とされたとか言ってたね。
だから、今でもエドワード王に対しては、あまり良い印象を持ってないってことなのかな?



「ぼ、僕は、アルバートさんにはいろいろと良くしていただきましたから…」

私の曖昧な答えに、ジョナサンさんは小さく頷いた。
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