クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?
「追われている…?
誰に?なぜ?」

「それは……」

ジョナサンさんは、理由を言いたくないのか、口元を押さえて俯いた。



「正直に話すんだ!」

「そ、それなら…アルバート様の身分をお明かし下さい。」

「何を言うか!」

「信用出来る方だとわかれば話します!」

「こやつ…!」

オスカーさんの剣が振り上げられようとしたのを、アルバートさんが制した。



「私は、オルリアンのアルバート王子だ。」

「えっ!オ、オルリアンの!?」

ジョナサンさんは、びっくりしたようで、目を丸くしてアルバートさんをみつめていた。
そして、何かを考えるように腕を組み…



「……わかりました。
それでは、すべてをお話します。」

その言葉に、アルバートさんは深く頷いた。



「まず…俺の名前はジョナサンではなく、ジョシュアです。
ジョシュア・ハイランドと言います。
嘘を言ってすみません。
話は、数か月前のことになります。
俺は、突然、見知らぬ者たちに追われるようになりました。
理由も全くわかりませんでした。
なんとか逃げていたのですが、ある日、俺はそいつらに捕まってしまいました。
そして…連れて行かれたのは、モルガーナ城だったのです。」

「モルガーナだと!?」

アルバートさんが、感情的な声を上げた。
< 183 / 352 >

この作品をシェア

pagetop