クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?
「では、まずは、君が私達に近付いた理由を聞こうか。」

オスカーさんは、剣を離したとはいえ、まだ鞘には戻していない。
ジョナサンさんの傍に立ってるから、威圧感はすごい。



「信じてもらえるかどうかわかりませんが…
これは、本当に偶然です。
カンナに出会ったのも、助けたのも、特に理由はありませんでした。」

「嘘を申せば、即座に斬り捨てる!」

「だ、だから…嘘なんて吐きませんってば。
カンナを送り届けて行くうちに、都合が良さそうだから同行させてもらおうとは思いましたが…」

「なぜ、私達と同行したかったのだ?」

「それは……」

「正直に言うのだ!」

オスカーさん…本当に怖いよ。
今までこんなに怖い人だなんて、思ったことがなかったよ。



「実は…俺……追われてるんです。
ですから、ひとりでいるよりも、あなたたちと紛れていたら、みつかりにくいと思いまして…
それで、利用したっていうか…で、でも、それだけです!
とにかく船が出航したら、俺は逃げ出せたも同然。
だから、それまでの間、なんとか捕まらずに逃げ果したかったんです!」

ジョナサンさんは、嘘を吐いてるようには思えなかった。
でも、追われてるって、どうしてだろう??
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