クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?




「良い天気で良かったな。」

「そうですね。」



モルドに着いたのは、お昼過ぎ。
空は雲一つない青空で、とても気持ちが良い。
それと、ちょっと前から感じてたんだけど、モルドに近付くにつれて少し寒くなってるような気がした。
うん、確かにちょっと肌寒い。



けっこう大きな港だ。
ファーリンドの港とほぼ変わらない感じ。
人はいっぱいいるけど、この中に私のご先祖様はいるんだろうか?



港に降り立っても、私にもネイサンさんたちにも誰も寄って来なかった。
……おかしいなぁ。
あ…まさか、私が男装してるからわからないとか…??
でも、ネイサンさんたちの誰にもお迎えがないのもおかしいよね。



様子を見ていたら、出迎えてる人がいる人も何人かはいたけど…そんなに多くじゃない。
どうしてだろう?



「カンナ…どうした?
行くぞ。」

「は、はい!」

人混みをかきわけ、皆の後を着いて行く。
しばらくすると、ちょうどそこに馬車が来て、私達はその馬車に乗り込んだ。



おかしい…
何も起こらない。
ご先祖様も閻魔様も誰も現れない。



それよりも、この馬車…
ものすごく揺れるんですけど…
馬車って、こんなに揺れるものなの!?

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