クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?
「アルバートさんの身分…みたいなことは、お訊ねになったんですか?」

「いや…彼はきっと高名な者だろう。
それだけは間違いない。」

「どうしてわかるんですか?」

「彼の持つ剣には、宝石だけではなく紋章が刻まれていた。
着ているものも上等なものだし、身のこなしも落ち着いていて品が良い。
もしかしたら…王族の者ではないかとも思っている。」

「王族…?」



王族ってことは…
王様とかお姫様とかいて、お城に住んでる…



「まさか~…」

私は思わず声を発していた。
しかも、半分笑いながら…



だって、王様なんて、絵本やアニメの中でしか見たことないし。
森の中で王様に会ったりなんてしないよね?



「オスカーは、明らかに訓練を受けた剣士だ。
アルバート様への忠誠心のようなものもとても強いと見た。
ふたりは仲が良いが、主従関係ははっきりと存在している。
アルバート様もオスカーのことは、とても信頼しているようだ。」

「でも、貴族でもそういうもんなんじゃないですか?」



って、そもそも、貴族がどういうものなのかもよくわからない。
貴族なんて、日本にいるのかな?
とりあえず、私は会ったことがないけれど…
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