クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国（パラダイス）～これってもしやシンデレラストーリー！？

モルガーナの城下町は、とても賑やかで活気のある町だった。
通りには、いろんなお店が立ち並び、大勢の人が行き交っている。
店頭に並んでいるのは、見慣れたものもあれば、今まで見たことのないようなものもけっこうある。



「もう少し行ったところに、うまいレストランがあります。」

ネイサンさんが先頭に立って、案内してくれた。



＊



「……確かにうまいな。」

「そうでしょう？
それにけっこう静かだし…その分、値は多少張りますが。」

「構わない。
騒がしいところよりはこんな風に静かに食べられるところが良い。」

店構えからしても、確かに高級そうなお店だ。
お店の中も広くて、テーブルも広くて、来ているお客さんたちも立派な身なりをしたお金持ちそうな人達ばかり。
きっと、アルバートさんのことを考えて、ネイサンさんはこの店にしたんだろうな。



「宿に戻ったら、ちょっと話しておきたいことがあるんだが…」

「はい、仕事の件ですね？」

アルバートさんは、ゆっくりと頷いた。
このモルガーナで、アルバートさんは、一体、何をしようとしてるんだろう？
もう少ししたら、それが明かされる。
私の胸は、期待と不安でドキドキした。