僕の庭
「あ、ああ……」


僕はしどろもどろ彼女に答えていたが、花保理の勢いにおされて慌てて小屋の木戸を開いた。
建て付けの悪い扉を開くと、花保理が先にするりと中に入った。

むき出しの電球の横の電源をかちりと回すと、狭い室内にほわりと灯りが灯る。


「そこの座布団に座って。今火を入れるから」


花保理はここで生活しているのだろうか。
土間に小さなかまどと、水を溜めた瓶があった。
土間の奥は一段高くなっている。6畳程の広さのそこには、座布団が二枚と小さなちゃぶ台、端には折り畳んで重ねられた布団が置かれていた。
入り口に立って小屋を見渡すと、狭い室内は殺風景な程物がなくて、小さな灯りの効果もあるのかうら寂しく思えた。


「ほら、何突っ立ってるのよ。寒いから早く閉めて、奥に座って」


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