北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅰ
「好きなんですけど、飼ったことはないんです。うちは祖母が猫嫌いで。でも断然猫派です。母方のいとこの家にいたサバトラ親子がかわいくて、猫と暮らすの憧れてました」
「そう」
「つるこちゃんのほうは、小野里さんがつけたんですよね?」
「うん」
「わたしの知識が確かなら、つるこっていうスイーツはない気がするんですけど」
「適当につけただけ。しるこたちと血がつながってないし、白猫でもなかったから」
「白猫にこだわるんですね」
「母親が、だけど。さいしょに白猫を飼いはじめてからずっと、子供とか孫のなかに白猫が生まれるたびに、手元に残したり、ばあちゃんに預けたりしてた。ばあちゃんがしるこに去勢手術させなかったら、いまでも白猫がここにいたと思う」
「そうだったんですね。ちなみに、はじめの子はなんて名前、あ、当てますよ。砂糖! ちがう? ホイップクリーム!」
「リブラン。フランス語で白百合」
「そう」
「つるこちゃんのほうは、小野里さんがつけたんですよね?」
「うん」
「わたしの知識が確かなら、つるこっていうスイーツはない気がするんですけど」
「適当につけただけ。しるこたちと血がつながってないし、白猫でもなかったから」
「白猫にこだわるんですね」
「母親が、だけど。さいしょに白猫を飼いはじめてからずっと、子供とか孫のなかに白猫が生まれるたびに、手元に残したり、ばあちゃんに預けたりしてた。ばあちゃんがしるこに去勢手術させなかったら、いまでも白猫がここにいたと思う」
「そうだったんですね。ちなみに、はじめの子はなんて名前、あ、当てますよ。砂糖! ちがう? ホイップクリーム!」
「リブラン。フランス語で白百合」