My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 2


 ビアンカの乗り心地は想像よりもずっと快適だった。高いところが苦手な奴だったら大変だろうが、空を飛ぶのは慣れているからな。
 それでも言われた通りうろこはしっかりと掴み俺は足元の細い街道をじっと見下ろしていた。

「街道を進めば夕刻までには見つかるはずだ」ラグはそう言ったが、その姿が元のサイズに戻っても、日が落ちてしまってもカノンちゃんの姿は一向に見つからなかった。

「おかしい。いくら夜馬でもここまで早くはないはずだ」
「やっぱどっかで街道外れたんじゃないか? 確実に追い越してるだろ、もうそこランフォルセ領内だぜ」
「くっそぉ!!」

 ラグがいきなり目の前で立ち上がって俺は驚く。

「おい、危ねぇって!」
「風を此処に!!」

 そう叫びラグはビアンカから飛び降りてしまった。
< 106 / 110 >

この作品をシェア

pagetop