My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 2
「くっそ!!」
そんなラグの怒声で俺は我に返る。
「ど、どういうことだラグ、ありゃ誰だ?」
「アル、今すぐノーヴァに戻るぞ!」
その余裕の無い表情に俺は一瞬気圧されながらも訊く。
「や、それはいいんだが、学長への話はいいのか? ってかさっきの奴の言葉を信じていいのか? カノンちゃんを攫うってなんで?」
「説明は後でだ! 飛ぶぞ!!」
「ラグ先輩!?」
またしても唐突に聞こえた声に驚き見上げると、2階の窓から顔を覗かせている者がいた。
それはとてもよく見知った、つい先ほども話に出した双子の片割れだった。
「やっぱりそうだっ! 今日はなんだか朝早くに目が覚めちゃって、きっと先輩が近くに来てるって予感だったんですね! 今帰って来られたんですか!? 良かったーおれずっと待ってたんですよー!!」
「アズ! 学長に伝言頼む!」
久しぶりに聞いた少年の弾丸トークを遮るようにラグは叫んだ。