卑劣恋愛
「千恵美、何してる。救急車はまだかよ」


「……うるさい!!」


途端に千恵美が発狂した。


髪を振り乱しながら智樹につかみかかる。


「ノドカノドカノドカノドカノドカノドカって!! いつになったらあたしを見てくれるの!?」


千恵美の目は血走り、今にも血の涙を流しそうだ。


千恵美自身も、随分我慢をして智樹の言いなりになっていたのだろう。


でも、もう限界だったんだ。


好きな人から好かれていない事実が、大きなストレスになっていたんだ。


「なんだよ……どうしたんだよ」


智樹は1人でうろたえている。


そんな中、千恵美がポケットからライターを取り出したのだ。


それを見た智樹が目を見開くのを見た。


「もう、全部終わらせてやる……! 死んで一緒になれるなら、それでもいい!」


千恵美に叫び声にあたしは内心ほほ笑んだ。
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