しあわせ食堂の異世界ご飯4
 もちろんそれまでにやることは山積みなのだが、子供たちが好きな職に就ける国になるところを見てみたいと思う。
(エストレーラは農業ばっかりだったからね)
 アリアがわくわくしていると、やっと緊張のほどけてきたらしいカミルが長い息をついた。どうやら、学園長がいたことでかなりの緊張状態だったようだ。
「大丈夫? カミル」
「ああ! 学園長先生も、いい人だったからな。それでも緊張はするけど」
「それは仕方ないよ」
 誰だって、目上の人に会うときは緊張するものだ。
 アリアも、ジェーロの皇帝に謁見するときにはひどく緊張した。……まあ、そのときに会うことは叶わなかったのだけれど。
「しっかし、うちの食堂がこんなでかいことをするようになるなんてなぁ」
「死んだ父ちゃんに見せてやりたいねぇ」
「……そうだな。でもきっと、空の上で母さんのことを見てくれてると思うぜ」
「父ちゃんのことだから、間違いなく見てるだろうね」
 カミルとエマが空を見上げたので、アリアもつられて空を見る。
 今日はとてもいい快晴で、雲ひとつない。そのため気温は少し高めだけれど、亡くなったしあわせ食堂の主人が見ているなら仕方がない。
(エマさんとカミルは、毎日とっても楽しそうですよ!)
 アリアは安心してくださいと言うように、空に向かって微笑んだ。
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