愛は惜しみなく与う②
「泉おかえりなさい。先お風呂に入りますか?」
新は泉に近づきそう尋ねている。
嫁か!!新はあたしたちの嫁か!!
「ん、先飯くう。腹減った」
「わかりました。座って待っててください」
エプロンをつけた新は、キッチンとダイニングを移動している。
うん、新は嫁や。ええ嫁になる
「杏?少し手伝ってもらえますか?」
「ほいほい!」
キッチンにいくと、人数分のグラタンが盛り付けられている
美味しそう!!
「コップとか持っていってくれますか?」
「うん!」
食器棚からコップとかを取ろうとしたら、新に手を掴まれる
「え?なに?」
「帰ったらまず、手を洗いましょう」
……嫁ちゃう!オカンや!
石鹸で手をゴシゴシ洗って、コップをダイニングに持っていく。
外から帰ってきた3人はあたし同様手を洗っていない。
「手洗わな、飯抜きやで」
あたしがそう言うと、パッと立ち上がり3人は洗面所に向かった。
うんうん。素直でよろしい!
みんなで食卓につき、てきとーにテレビを流しながらご飯を食べる