愛は惜しみなく与う②

「情報が欲しいんでしょ?見返り求めるのなんて当たり前じゃない。あたし、あなたみたいな可愛い女の子、大好きなの」


胸元の空いた服で杏に迫る情報屋
完全にパニクる杏は、目が泳ぎまくっています。

はぁ
厄介な情報屋ですね


「他の見返りじゃいけませんか?」


杏と情報屋の間にはいる
ものすごい香水の匂い…


「男には興味ないの。あの子、すごーく柔らかい女の身体してるのに、力は男みたい。あたし気に入った。あなたが身を委ねてくれるなら、なーーーんでも教えちゃう」


「や、や、やめて!怖い。新ぁ〜」


杏が涙目で背中にくっついた。


ここにいるのが、私でよかったです。
私じゃなけりゃ押し倒してるかもしれません


泉に慧に朔に…
杏のどこに、女の魅力を感じるのかと、問いたい気持ちでしたが、今わかった気がします


はぁ


「すみませんが、見返りのリスクが高いので、取引はやめておきます」


さぁこちらへ
テンパる杏の背中を押して、休憩室へ導く

まさかあんなに癖のある人だとは思わなかったですね
< 340 / 419 >

この作品をシェア

pagetop