副社長の歪んだ求愛 〜契約婚約者の役、返上させてください〜
次に篠原さんが声をかけたのは、篠原さんと同じぐらいの若い男性だった。
なかなかの長身で、整った顔に人当たりのよい笑みを浮かべていた。

「はじめまして。Y.Sパートナーズの篠原と申します」

「ああ。はじめまして。プラスoneの副社長をしています、東山啓太と申します」


〝東山啓太〟


その名前には覚えがあった。
でも、まさか……



二人は名刺の交換をしていた。

「アパレルの通販会社ですか。ああ、今若い子からも人気のある……」

「ありがとうございます。そちらは、IT関連……ちょうどいい。IT企業の方を探していたんですよ」

「それはタイミングがよかった。
と、その前に。そちらのお美しい方も紹介してもらえますか?」

「ああ。失礼しました。こちら秘書の立花です」

「立花美緒と申します。よろしくお願いします」

スタイルのよい、とても綺麗な人だった。
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