婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
『だから、もっとわかるように説明してほしいんだけど!』
『先遣隊に猛者を置く。…その裏をかかれたようだ。手強い俺達を後回し、本陣を壊滅させて戦力激減させるつもりなんだろう』
『は…』
『恐らく本陣が総攻撃されている』
『…何だって!』
確かに、この時点で本陣滑落すると、残された俺達だけで作戦を遂行するには限界がある。
まさか、そこまで頭の回る魔族がいるなんて。
…それに、本陣には総大将である夜叉王と羅沙がいる。
羅沙は神力持ちではない。剣技だけで人型魔族らに対抗するのは難しい…!
だが、本陣の方向から神力の狼煙が上がっている。…本当に攻め込まれているのか?!
最悪の事態を想定してしまうと、胸騒ぎが抑えられない。
どうか、駆け付けるまで持ち堪えてくれと祈りながら急行するしかなかった。
…だが、駆け付けた本陣では、予想外の事態に見舞われていたのだった。
『こ、これは…』
『何が起こってるんだ?!』
本陣を構えるその周辺は、炎の海となっていたのだ。