婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
「それは…」
またしても、この男は鋭い質問をストレートに投げ掛けてくる。侮れない。
よく勉強してるな。さすが天子。
その話は…この天界の歴史を大きく変えたとある話から始めないと、理解が難しい。
「…話、長くなるぞ?」
「別にいーよ。羅沙もまだおねんねしてるし。っつーか、竜王はなぜ羅沙を抱っこしたままでいる?グランドマット敷いてやるからそこに寝かせろよ」
「羅沙をこんな汚いところに寝かせられるか!」
「わぁー。そんなこと言っちゃって。本当は羅沙が寝てるのをイイコトにイチャつきたいだけでしょー!エロー!むっつりー!」
「…うるさいな!」
この状況で何をほざくんだこの輩は!
ただ…この手を離したら。
また、何処かに逃げられそうで…恐いだけだ。
「しかし、竜王はこんなに羅沙のこと好き好きなのに、他に側妃二人もいるなんて、どんだけ好色なんだい」
「…それはいろいろ拗れてるんだ!その話は後だ!」
話は戻って、長くなる歴史の話。
人間の子を喰らったという罪に、鬼子母神は罰を言い渡される。
天部衆からの除籍、三宝から授かった力の没収、天界追放。