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そして、黒闇天女は、忉利天にある天帝の居城、帝宮・善見城に置かれる。

天帝の妻、天妃や側妃のいる後宮で侍女として働くこととなった。



だが、この黒闇天女という女は。

成人になりたての少女であったが、美貌に加えて、歳にしては妖艶な雰囲気を持つ。

そして、なんと。侍女の立場でありながら、当時の天帝に積極的に近付きアプローチをかけていたのだ。

なんという野心家。

黒闇天女は鬼子母神譲りの『魅了』で、あっという間に天帝の寵愛を受けることに。

…こうして黒闇天女は、天帝の側妃として迎えられることになった。



だが、これが悲劇の始まり。



当時の天帝は、代々続く天帝の一族の直系。

腹心に八部衆が一人、阿修羅王を抱え、様々な政策、軍策を講じ、優れた天帝として民からも支持を得て、善政を布いていた。

クリーンなイメージのある統治者だったという。



しかし、黒闇天女を側妃に抱えてから、その姿は崩れていく。