婚約破棄するはずが冷徹御曹司から溺愛宣言されました
そこで察しがついた。相手はおそらく白石さんだ。
私は強い眼差しを送り、彼の一挙一動を見逃さないようにする。
新さんはおでこに手をやって深々と溜め息を吐くと、「勝手なことはしないでくれ」と辟易した声でつぶやいた。
それから白石さんの話に耳を傾けているのか長い沈黙が続く。
「好きだよ。何度言わせたら気が済むんだ」
やっと開いた新さんの口から飛び出した台詞に、頭を殴られたようなショックが身体の芯を貫いた。
好きって、白石さんを? それを私の前で言うの?
「そのための政略結婚だと説明しただろう。なるようになるから、美麗はなにもしなくていい」
新さんの口から白石さんの名前を聞いて耳を塞ぎたくなった。
私以外の女性の名前を呼んでほしくない。
白石さんの話は本当だったんだ。ふたりは好き合っていて、白石さんを愛人にしたいのね。
もう隠す必要はないと思われたとしても、好き勝手やりたいのならこっそりやってほしい。私はそこまで受け止めきれない。
おかしいと思ったのよ……。あんなに無愛想だったのに人が変わったように優しくなって。
やましいことがあって、自分のわがままを聞き入れてもらいやすくするためにご機嫌取りをしていたんだわ。
私は強い眼差しを送り、彼の一挙一動を見逃さないようにする。
新さんはおでこに手をやって深々と溜め息を吐くと、「勝手なことはしないでくれ」と辟易した声でつぶやいた。
それから白石さんの話に耳を傾けているのか長い沈黙が続く。
「好きだよ。何度言わせたら気が済むんだ」
やっと開いた新さんの口から飛び出した台詞に、頭を殴られたようなショックが身体の芯を貫いた。
好きって、白石さんを? それを私の前で言うの?
「そのための政略結婚だと説明しただろう。なるようになるから、美麗はなにもしなくていい」
新さんの口から白石さんの名前を聞いて耳を塞ぎたくなった。
私以外の女性の名前を呼んでほしくない。
白石さんの話は本当だったんだ。ふたりは好き合っていて、白石さんを愛人にしたいのね。
もう隠す必要はないと思われたとしても、好き勝手やりたいのならこっそりやってほしい。私はそこまで受け止めきれない。
おかしいと思ったのよ……。あんなに無愛想だったのに人が変わったように優しくなって。
やましいことがあって、自分のわがままを聞き入れてもらいやすくするためにご機嫌取りをしていたんだわ。