婚約破棄するはずが冷徹御曹司から溺愛宣言されました
「もっと可愛い感じでもよかったが、徐々に大人っぽいのを身に着ける必要もでてくるだろうから」

「嬉しいです。少しずつ新さんに見合う大人の女性になれるよう努力しますね」

「努力なんてしなくても茉莉子は自然とそうなる。でも今はそのままでいい。色っぽくなったら変な虫が寄ってくるだろう」

「私みたいなのに誰も寄りつきませんよ」

 笑っても新さんは真面目な顔つきを崩さない。

 私はアンシャンテリュー次期社長の妻だから、自分の顔に泥を塗られないように、不貞行為に目を光らせているのかもしれない。

「大丈夫ですって。それよりネックレスをつけてもいいですか?」

「俺がつける」

 わざわざ席を立ち、私の背後に回ってネックレスを首につけてくれた。

「大切にします」

 夫婦となって初めての誕生日プレゼント。これから先ずっと残る大切な思い出となるだろう。
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