冷徹竜王の花嫁Ⅰ【完】
国境に差し掛かると一度降下して、入国の許可を貰う。
大公殿下からの入国許可証を提示すると、問題なく公国に入る事が出来た。
公国には大公殿下の計らいによって、お城近くにドラゴンを降下させる竜降下場が作られており、一同はそちらへドラゴンを降ろすと、城の中からタキシードに身を包んだ若い男性が姿を現した。
「通り所から、ようこそお越し下さいました。アデリカル王国の国王様並びに、王妃様。私(わたくし)は今回お二人様を会場までの案内致します、案内役のグレンジャーと申します」
案内役と口にしたその男性は、軽く頭を下げる。
「では、案内致します。前を行く事、どうかお許し下さいませ」
最後にもう一度頭を下げると、男性は歩き始めた。
王様のエスコートを受け、後ろを歩く。
見渡してみると自分達以外にも今到着した他の参加者の姿があり、各自用意された専用の案内人と共に会場へ向かっているようだ。
「どうぞ、楽しいひとときをお過ごし下さいませ」
目の前の大きなドアがゆっくりと開く。
会場まで案内をしてくれた案内人に見送られながら、私達は会場入りを果たした。