冷徹竜王の花嫁Ⅰ【完】



その為、本気で受け取らずに笑って受け流す。


しかし、大公殿下の話が更にエスカレートする。 


「王様が愛してやまない妃とは一体どんな者か、気になっておったのじゃ」


私を見る目はまるで、息子の結婚相手を見定めるかの様に真剣。


「…だが、問題なさそうじゃな」


「えっと……大公殿下と王様は一体……」


明らかに関係ないはずがない。


でも、同盟以外に何の繋がりがあるかは全く検討がつかない。


「王様がまだ王太子だった頃、よく王国へ遊びに行っておったのだ。今は足が悪く向かう事が出来ぬが、前は王様の剣のお相手によく付き合わされていたものだ」


懐かしむ様な大公殿下に、嘘を付いていないと確証する。



王様と大公殿下との間にその様な関係があったなんて、知らなかった。


「……長く喋りすぎたかな?せっかく来たのだから、ダンスをしてみてはいかがか?」



「…そうだな。行くとしよう」


「失礼致します」


大公殿下へ軽くお辞儀をすると、その場を離れた。



向かうは会場の真ん中。


音楽に合わせてダンスを楽しんでいる人達の所だ。



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