彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)


話題を変えようと頑張るが、そんなことを知らないカンナさんは甲斐甲斐しく言ってくる。


「はあ?なに水くせぇこと言ってんだよ。遠慮すんな、凛!」

「高千穂の言う通りですよ、凛さん。何なら俺がお迎えに上がりますから。どちらの高校です?」

「ウェイウェイウェイ!それなら俺が送迎する系~!あれ?でも俺、リンリンの学校俺も知らないなぁ~??教えてぇ~リンリン♪」

「言えよ、りんどー!カンナに送り迎えって、いいご身分じゃんか・・・!?今度は俺らがお前の学校に乗り込んでやる!校門でたむろしてやるから!」

「悠斗、それはただの嫌がらせだ。つーか、関山なら知ってるんじゃねぇか?どうなんだ?」

「良い質問ですね、吾妻殿。俺も気になってたんですよ。我が君の学校情報、探しても見つからなかったので♪」

「・・・。」

それは見つからないと思う。


(むしろ、見つからないようにしてるから・・・)


返事に困って固まっていたら、腕を組んでるカンナさんにつつかれる。


「マジかよ、凛!?忍者も知らねぇーとか、どんだけ慎重なんだよオメーは?」

「いや、あの・・・」

「わが君~あなたの通う学校はどこですかぁ~?俺にだけは教えてくださーい♪」

「えーと~」

「はあ!?なに自分だけ、リンリンの情報独占しようとしてんだよ!?リンリン、教えるなら、ちーちゃんだけだよねぇ~!?」

「ええーと~」

「やめろテメーら!凛さんが言わないのには、なにか理由があるからだろう!?」

「可児君!」


ヒートアップするのを止めてくれたのは、落ち着きのあるお寺の息子さん。


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