彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「ロッコモモさん、マイフレンドの個人からポイント借りパクしたことになってんだよ。いい加減、返す機嫌も過ぎてるから、返してほしいってマイフレンドさんの依頼で、俺が取り立てることになったわけ。意味、分かるよね?」
最後の語尾を強く言うと、私達をにらむ男。
「今すぐ払ってよ。じゃないと、親御さん呼ぶことになるから。」
「こ、困ります!それだけはやめて下さい。」
「よっちゃん。」
相手からの脅しのような言葉に、よっちゃんは青い顔で訴える。
「返す期限があるなんて知らなかったんです!」
「何なら警察に行く?」
「やめてください!待って下さい!お願いします!」
そう言うなり、椅子から降りて土下座をするよっちゃん。
その姿が痛々しくて、思わず言った。
「あの!私からもお願いします!」
親友をかばうための言葉を発する。
「彼女の借りたポイント、私も一緒に返します!」
「お前、関係ないだろう!?」
「友達なんです!」
メンチを切る男に伝えた。
「彼女に限って、わざと、返済期限を無視してたということはありません。どうか、話を聞いて下さい!」
「す、すがちゃん・・・」
「じゃあ、話を聞くとして~すぐに『2500000』ポイント返せる?」
「2500000!?多くなってないですか!?」
「何言ってんの!貸したら、利息が付くだろう?利息分だ。なければ現金でいいからさ~出してよ。」
「無理です!そんな大金!」
「きゃあ!?」
そこで悲鳴が上がる。
「助けてぇ!!」
「よっちゃん!!?」
目に飛び込んできたのは、羽交い締めにされた友達
「金返せや、クソガキ!」
「く・・・苦しい!」
「よっちゃん!」
(どうする!?)
「よっちゃんを、友達を放してください!」
(私一人なら、敵を振りほどいて、強行突破できる。)
だけど―――――――――
(よっちゃんを、友達を残しては逃げれない。逃げない!)
どうすれば、よっちゃんを救える!?
2人で一緒に逃げれる!?
「オラ!暴れるなよ!」
「・・・!」
私を押さえつける手を、反射的に振り払らおうとしてとどまる。
(・・・従う不利をしよう)
抵抗をやめる。
「すがちゃん!」
「大丈夫、です。」
ひきつる顔で伝える。
というよりも、どんな顔をしていいかわからない。
(不意討ちで倒すしかない。)
「来い!」
引きずられる形で歩かされる。
部屋の外へと出された。