彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「ほれ!」

「これは!?」

「制服や!スマホ、誰も気づいてへんし、触っとらんからな?」



私の着ていた制服と、ロックがかかったままの凛道蓮のスマホを渡される。





「よ・・・よかった・・・!」





制服もだけど携帯!スマホ!これは、なくすと、奪われると大変だった。




「く・・・くそっ・・・なんなんだよぉ・・・」




安心する私の横で、クソ女が目を覚ますが―――――






「こんのクズが!!!」

バシッ!!

「ぎゃん!?」

「寝てろクソアマ!!」






瑞希お兄ちゃんの強烈な腹パンチが鳥海に炸裂。



「ぐう・・・!」



それで再び、気を失ってしまう鳥海。





「お、女を殴った!?」

「うははは!殴ってええのー??」

「クズに性別は関係ない。」



ステキ・・・!!

おっしゃるとおりですぅ!!



〔★瑞希の名言、『クズに性別は関係ない』だ★〕




吐き捨てるように言うと、私を見るミクお姉さん。





「大丈夫?」

「あ・・・。」




とっさに顔を覆う。

凛道蓮だとバレてはまずい一心で。

そんな私に、ミクお姉さんはおっしゃった。





「大丈夫じゃないよね・・・でも、もう大丈夫だから。」




優しく笑うと、薄手のカーディガンをかけてくれた。







「怖かったね。よく頑張ったね。無事でよかったわ。」

「あ・・・」





うまく言葉にならなかった。





「うう・・・!!」





視界がにじんで、涙が止まらない。






「うわぁぁぁ・・・・・!!」


怖かった。

そう思ったら、強く抱きしめられる。

馴染みのある抱擁。

ホッとしたと同時に怖くなる。






(もし、瑞希お兄ちゃんが来てくれなかったら私は――――――)

犯されていた。

レイプされる様子を最後まで、動画にとられていただろう。

ケダモノに、この身を奪われていた。






「ご、強姦されて・・・!」

「させないよ。」





抱き寄せられながら、力強く言われた。






「そんなこと、絶対にさせない。許さないから・・・!!!」

「うん・・・!!!」






相手の言葉に頷けば、そのまま抱き上げられた。

私が逃げたらしい通路に、何人も寝ていた。

寝ていると言うよりも、白目を向いてのびていた





(瑞希お兄ちゃんがしたのかな・・・?)




お姫様だっこの状態で首に顔をのせる。

肩越しで後ろを見れば、サングラスのヤマトが親指を立てる。

それでやっとホッとした。








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