彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



ネットで見つけたNPO法人に助けを求めた。

すっごくきれいな瑠華さんってお姉さんが、私の話を聞いてくれた。

我が家は、おじいちゃんが借金して大変だったので、ギャンブルには厳しかった。

娘の私がゲームでだまされたとはいえ、ネットカジノで借金と聞いたら、お小遣いもスマホもなしにされてしまう。



「親御さんに言いにくい気持ちはわかるけど、その同級生は悪質よ。あたしも付き添うから、警察に行きましょう?」

「ダメです!警察なんて!内心にひびきます!」

「人生にひびが入るよりはマシよ。」

「出来ません!できない!そんなことするぐらいなら死ぬ!!」

「都司子ちゃん!?」

「死んだほうがましです!死んだ方が!!」



そんなやり取りを繰り返していた。

限界は来ていた。

小村達と同類になりたくないけど、私だって――――――




(もういじめられたくない!!)




菅原凛を差し出せば助かる。

全部なかったことにできる。

小村達を怖がって近づけない友達を取り戻せる。





(差し出して・・・いいよね・・・!?)

「やる前から、ダメと決めつけちゃだめですよ!」





揺れる視界で、菅原さんは言う。





「やって後悔するのとしないのでは、やって後悔したほうがいいです!」





私の背中を押すいじめられっ子。





「・・・・・・・・そうかな?」





無意識でそう言っていた。





「そうですよ!」





菅原さんは笑顔でうなずく。





(そうだよ・・・本人がいいって言ってるんだから―――――――!!)

「私・・・頼んでみる・・・・!!」

(菅原さんを、身代わりにしてって。)




私が悪いんじゃない。


本人がそう言ってるから、私は悪くない。


そもそも、この子と同じ委員会じゃなかったら、巻き込まれなかった。


知っていたら、英英辞書なんて貸さなかった。


目もつけられなかった。








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