彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「小村さん達に・・・お願いしてみる。」



(菅原さんを差し出す。)



「頼み込めば・・・なんとかなると思う・・・。」



(私の借金のかたに、菅原凛さんを差し出せば・・・私は助かる。)



「ポイントを強制的に貸し付けてくるのを、止めてもらえるように・・・!」





(菅原凛を条件にすれば、私は見逃してくれるって言ってくれたから――――!!)





「そうしてください!出来そうですか?」

「・・・・・・うん・・・・・」



出来るよ。





(菅原凛をイケニエにできる・・・!!)




「・・・大丈夫だよね、菅原さん?」

「大丈夫だと信じます!もし、私にできることがあれば言ってください。協力しますからね?」



じゃあ、大丈夫だ。

生贄自身がOKを出してくれてるんだから・・・!!





「ありがとう・・・菅原さん・・・・!!」





そう伝えたら、目から出てくる涙の量が増えた。




「大丈夫ですよ、吉田さん。大丈夫・・・」

「うっ・・・!」




何も知らず、私の背中をなでながら言う相手。

不思議と、悲しい気持ちはなかった。





(やっと解放される・・・・!!)

「毎日――――・・・毎日毎日、ゲームのポイントを増やすことばっかり、考えてた。1日に500ポイント稼いでるって言ったけど、1日中、やり続けて500ポイント・・・!朝起きてから夜寝るまで、ずーっとゲームアプリを触り続けなきゃ稼げない500ポイントなの!休み時間だけじゃなくて、授業の合間も、ご飯食べる時も、お風呂も・・・平日も休日も関係なくしてる・・・!いつもやりつづけて500ポイント!!マイナスは増えても、プラスは増えなくって苦しかった!時間がなくてつらかった!あいつらからの脅しにおびえて怖かったけど―――――――!」

(もうその必要はなくなる・・・)

「あいつらの目を気にして・・・毎日・・・」

「・・・わかります。つらかったでしょうね・・・」

「うん・・・」



つらかった。

苦しかった。

悲しかった。





「・・・代わってくれる?」

「え?」




思わず出た本音。

目を丸くする菅原さんに、しまった!と思う。








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