彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)






壁が水槽になっている部屋で、2人の男女が言葉を交わす。





「お帰りなさい、美涼。」

「申し訳ありません。凛道蓮を殺しそこねました。」

「どうやって殺そうとしたの?」

「凛道蓮の性格を考え、バイクで引き殺そうとしました。」

「性格?」

「凛道蓮ではなく、近くにいた鳴海瑠華を狙いました。凛道蓮は庇って、バイクの前に来てくれましたが―――――――」

「ひけなかったの?」

「邪魔が入りました。フルフェイスのヘルメットをした人物でした。」

「噂のヘルメットマンさんね・・・」

「いかがいたしましょうか、アキナさん。」





私のボスである九条アキナさんに提案した。





「私ならすぐにヘルメットマンの正体を調べられます。」

「あせらないで。凛道蓮を助けるヘルメットマンに・・・・・心当たりはあるわ。凛道蓮を助けつつも、素顔をバラせないやつらってなると・・・候補が何人かいるじゃない?」

「やはり、龍星軍関係者ですか?」

「でしょうね。簡単に殺せる子じゃないってわかったでしょう?」

「はい。念入りに準備が必要です。」

「それはこれからゆっくり・・・取り組んでいきましょう。とにかく、今回はお疲れ様、美涼。永山グレイトの相手は大変だったでしょう?」

「いえ、バカとハサミは使いようです。バカすぎたので、裏から操るには便利でした。」

「頼もしいわ、美涼。これからも頼りにしてるからね?」

「あなた様のためなら、なんなりと引き受けます。」

「ありがとう、美涼。」





笑顔でぶっそうな会話をする2人。

人の言葉がわからない熱帯魚たちは、優雅に水の中を泳ぎ回るのだった。








< 903 / 922 >

この作品をシェア

pagetop