彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
壁が水槽になっている部屋で、2人の男女が言葉を交わす。
「お帰りなさい、美涼。」
「申し訳ありません。凛道蓮を殺しそこねました。」
「どうやって殺そうとしたの?」
「凛道蓮の性格を考え、バイクで引き殺そうとしました。」
「性格?」
「凛道蓮ではなく、近くにいた鳴海瑠華を狙いました。凛道蓮は庇って、バイクの前に来てくれましたが―――――――」
「ひけなかったの?」
「邪魔が入りました。フルフェイスのヘルメットをした人物でした。」
「噂のヘルメットマンさんね・・・」
「いかがいたしましょうか、アキナさん。」
私のボスである九条アキナさんに提案した。
「私ならすぐにヘルメットマンの正体を調べられます。」
「あせらないで。凛道蓮を助けるヘルメットマンに・・・・・心当たりはあるわ。凛道蓮を助けつつも、素顔をバラせないやつらってなると・・・候補が何人かいるじゃない?」
「やはり、龍星軍関係者ですか?」
「でしょうね。簡単に殺せる子じゃないってわかったでしょう?」
「はい。念入りに準備が必要です。」
「それはこれからゆっくり・・・取り組んでいきましょう。とにかく、今回はお疲れ様、美涼。永山グレイトの相手は大変だったでしょう?」
「いえ、バカとハサミは使いようです。バカすぎたので、裏から操るには便利でした。」
「頼もしいわ、美涼。これからも頼りにしてるからね?」
「あなた様のためなら、なんなりと引き受けます。」
「ありがとう、美涼。」
笑顔でぶっそうな会話をする2人。
人の言葉がわからない熱帯魚たちは、優雅に水の中を泳ぎ回るのだった。