彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「瑞希お兄ちゃん。」
「ん?」
「僕、瑞希お兄ちゃんが大好きですからね?」
「あん?どうした、急に?」
「言える時に言っておこうと思ったのです。」
「な・・・!?馬鹿!お前!具合悪いのか!?まるでお迎えが来る奴が言うセリフだぞ!?」
「予定がないので、あの世からのお迎えは来ません。僕はずっと、瑞希お兄ちゃんの側にいるのですから。」
「っ!?」
正直に伝えたら、瑞希お兄ちゃんが私を見る。
「え?」
(顔が赤い?)
ように見えたのは一瞬のこと。
すぐに前を向いたので、後ろ頭しか見えないのだけど・・・
「・・・ガチで住んでいいからな。」
「はい?」
「ここに!り、凛の部屋を用意したのは・・・俺らの、俺の家を、凛の家だと思っていいってことだからよ・・・!」
「・・・え?」
(お兄ちゃんの家が、私の家・・・?)
「りょ、寮みてぇなもんだと思っていい!つーか!・・・凛が頑張れないって思ったら・・・・・・ここに、俺のところに来い!未成年者誘拐罪上等だ!!」
顔は見えないけど、耳が赤いのはわかった。
わかってる。
本当は・・・瑞希お兄ちゃんの・・・成人男性の家に未成年が泊まるのはダメだってこと。
どんなにその人が良い大人でも、法律はわかってはくれない。
(身を引くことで、相手を守ることになるってこともわかってるけど―――――――)
「俺は良い大人じゃねぇ!!深夜にガキを家に連れ込んでる悪人だ!それでも―――――――!!」
つながっている手を強く握りしめられる。
「凛は俺の大事な家族だ・・・!!なにかあれば、困ったことが起きれば、必ず俺を頼れ・・・!!2度目の家出をするぐらいなら、俺のところに来い。」
「・・・瑞希お兄ちゃん・・・」
「バリスタの見習いでも凛1人、養う解消はあるんだからな!」
ぶっきらぼうに言うと、私の手を引いて歩き出す瑞希お兄ちゃん。
(・・・・・・・・・優しいな・・・・・・)
凛が何で悩んでいるかわかってなくても、凛が悩んでいることを彼はわかってくれている。
(・・・・・嬉しいな・・・好きだな・・・・大好き・・・・!!)
瑞希お兄ちゃんへの愛しさが高まった瞬間、握りしめていた彼の名を呼ぶ。