彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)


「俺達は兄弟だ。俺は、身内だと思ってる。だから・・・・凛の親が凛に何をやってるのか気になる。心配だ・・・!」

「大丈夫ですよ。慣れてます。」

「・・・・・・そういう返事をするから、余計に心配なんだよ・・・・・!!」


そうつぶやくと、ギュッと私を抱き寄せる。


「・・・・そんな顔しないで下さい・・・・」

「・・・どんな顔だってんだよ?」

「笑顔じゃない。」

「・・・・・・・ばーか・・・・・。」



ばかと言われたが、ショックは受けない。

さらに強く抱きしめられたから。



「僕は・・・瑞希お兄ちゃんに好かれてると思っていいの?」

「その通りだから、うぬぼれろ。」



愛しい人からの返事に全身がゾクゾクした。

彼が私を、『凛』という存在を大事に思ってくれていることに幸せを感じる。

見せてはいけない、見せてはいけない、悪い笑みが浮かぶ。



「・・・大好きだよ、瑞希お兄ちゃん。あなたには、この世で一番、幸せになってほしい。」



本当に本当に、私が幸せにしたい。

大好きで大好きで、ずっと探し続けてやっと会えた。

ウソで塗り固めた凛道蓮を演じてでも、貴女の身近にいたい。



「ばかやろう!それは俺のセリフだ!!・・・凛のせいで、俺も立派なブラコンだぜ・・・!」

「ぷっ!ふふふ・・・!」



拗ねたように言う相手に、思わず噴き出した。



「笑い事かよ・・・?」

「だって・・・ふふふ・・・」


ムスーとしながら、頬を染でいる相手に伝える。



「僕の方が好きすぎるのに・・・何言ってるんだろうと思って。」

「ああん!?俺の方が強く思ってるに決まってんだろう!?」

「僕です。」

「俺だ!」

「ぼーく!です!」

「おーにーちゃーんーです!」



互いに譲らず、にらみ合う。

しかし、それは一瞬で終わる。



< 96 / 922 >

この作品をシェア

pagetop